チャットのログを消す人ってなんで消すの？

ログイン認証関係で昔（数ヶ月程度）使っていた電話番号を出す必要があったのだが、どうも電話帳に載っていなくて、かと言って思い出すことも出来ないので半分諦めかけていた。

電話番号に付随する記憶がぱっと思いつかなかったので、代わりに画像フォルダを開いて当時の写真を眺めつつ、何か引っかかるものはないかを探していた。スクロールをしていると、くだらないミーム画像の山に埋もれたベトナム風料理の画像があった。

僕の記憶が正しければ、その電話番号を使っていた当時何回か会った人と最初に行ったランチだった。この写真を見るまでランチに行ったことどころか、その人の存在すら忘れかけていた。ちなみにランチの感想としてはご飯がパサパサであんまり美味しくなかったはず。

味の話はともかく、「もしかして」と思い当時のチャットの履歴を遡ったところ、ビンゴだった。このランチに誘われたときに、一応何かあった時のために電話番号を教えてくれと言われて番号を送ったのだ。今だったらLINEやInstagramなどのSNSではそのまま通話ができるが、その時は実装されてなかったのかな？どちらにせよ、当時の何気ない会話が今の自分をちょっぴり救ったのだ。

この件に関して疑問に思ったのだが、チャットの履歴を全部削除する人ってなんでそんなことするのだろうか。

ちょっと前に「人間関係リセット症候群」という言葉を聞いたが、もしかして最近はチャットの履歴を消すのが多数派なのか？

確かに、あまり見返したくない会話というのは一応存在する。僕が恥ずかしいことを送ったケースもあれば、相手との関係がこじれてその相手の名前をチャットの欄で見たくないというのもある。これに関しては経験がないが、以前暴力的な関係を持った人はなおさら消すモチベーションがあるだろうし、仕事のコンプライアンス関係で消さざるを得ないのも理解できる。

ただ全履歴を消すことのメリットがあまり思いつかない。僕は記憶の引き出しが自分のスマホとPCを中心に回っているので、チャットの履歴や画像フォルダが飛んでしまうといろいろなことが思い出せなくなってしまう。これってもしかして僕だけなのか？

古い電話番号は特にいい例で、死ぬまで覚えておくべきとまでは言わないが、どこかで控えておいたほうがいい情報がある。問題はどこにどう控えるかということだ。紙に書いては携帯性がないし、かと言ってストイックに全部アプリにメモを書けるほど暇じゃない。よって、何気ない記憶を脳に定着させるデータ構造を人それぞれ持っているのではないかと推測する。

色々有るだろうが、少なくとも僕の年代の人は何かしらのSNSでチャットをしているだろうという予測のもと、僕と同じくチャットの履歴から記憶を参照できるような構造を持っている人がほとんどだろうと勝手に考えていた。ただ話を聞いていると、チャットの履歴を定期的に消したりSNSのアカウントを転々としている人がたくさんいて少し驚いた。

これって僕の記憶の引き出しが変なのか？それとも、僕の周りの人たちがたまたま変人ばかりで、僕のような構造をしている人が大多数なのか？そもそも記憶を引き出すようなイベントに遭遇したことがないからチャットを消すことに抵抗がないのか？

他人の脳をエミュレート出来るわけではないので立証出来ないことは承知だが、しばらくぼんやり考えることなのだろうと勝手に認識している。