偏差値2那由多

一般男性の公開ポエム

完全栄養食を試してみた

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完全食とやらが少し前に流行っていた。「1食に必要なすべての栄養素を含む」粉で、液体に溶かして飲むと1食消えるというものだ。

2週間ほど前に放送されたザ・ノンフィクションで、日本一有名なニートとして知られる@phaさんが「SFっぽくてギークがよく好む」といった紹介をしていたので、気になって試してみた。

www.comp.jp

自作することも出来るらしいが、長期的にどれだけ飲めるかわからなかったのと、そもそも試してみたいという気持ちのほうが大きかったのでとりあえず商品化されてるCOMPに手を出した。3つ入りで300円。朝食にはちょうどいい。

とりあえず、ドキュメンタリーの方でもあったように牛乳に混ぜて飲んでみた。粉を水筒に入れて、牛乳350~400mlを注入して40回くらい振って飲んでみた。

 

とても変わった味だった。多分「きなこジュース」っていうのが一番適切なんだろう。きなこっぽくて、あとホットケーキミックスっぽい味もする。ほのかに甘い感じ。それでもって少しドロドロしてて、でも一応液体としては弁えてる。

水っぽかったけど、でもやっぱり重かったのでゆっくり飲んだ。というよりも、朝他にやることがあったので、作業をしながらゆっくり口をつけた。

 

僕が一番ビックリしたのは、不思議な満腹感だった。ただただ液を飲んだだけなのに、お腹がしっくりきてる感じがした。点滴を打つ時は「食事をしたい」とは思わないけど、胃が何か足りない感じがある。それとは違い、食欲は無に等しく、更に胃も満更でもない感じになっていた。顎を一切動かしてないので本当に不思議な感覚なのだ。

 

僕は最近移動が多く、結構外で安くサッと食べられる牛丼などでいつも食事を済ましていたのだけれど、どうも同じ味に飽きてきたのと明らかに栄養が偏ってるものばかり食べていてちょっと辛くなっていたのだが、これなら完全栄養食はこういった問題を一瞬で解決できる気がする。

まず、割る液体を選ぶだけでだいぶ変わる。今回は牛乳だったが、ネットのレビューを読む限りお茶なりジュースなりコーヒーなりを混ぜてもそこそこ美味しく飲めるという。だから味に飽きることはそうそうないのだ。

更に簡単に飲めるので、移動時間中でも飲める。電車の中とかでもサッと食事を済ますことが出来るのだ。

そして栄養素の偏り。完全栄養食を取ることでどれだけの栄養素を体が摂取するのかは分からないが、牛丼などファストフードばかりに頼ってるよりは明らかに効率よく様々な栄養素を摂取できると思う。

そもそも、「ファスト」に済ませたいフードなのに案外と中途半端な時間がかかる上に摂取できる栄養素が偏っているというのは労多くして功少なしと言える。かなり名前の割にコスパが悪い気がする。そういった意味で、完全栄養食はかなり燃費がいいと言える。

 

それにしても、こういった商品がコンビニの店頭にあったらいいのにな、と少しぼやいてみたが、それはそうも行かないのだろう。

何故ならば、この商品をおいてしまうとコンビニに置いてあるかなりの商品が「いらない子」になってしまうからだ。コンビニで買う食べ物の多くは「味」を求めるというよりは「栄養を摂取する」「満腹感を得る」といった目的を持つもののほうが圧倒的に多い。まあ味のクオリティは右肩上がりだろうが。

それをド直球に否定してくるのがこの完全栄養食だと思う。だってそこまで面倒くさいことをしなくても粉を溶かすだけで飲めるのだから。もしウィダーインゼリーのように使い捨ての完全栄養食が売られてしまったら、それこそ他の商品の存在意義は皆無になってしまう。

ただ、飲食業界には色々な柵があるんだろうし(多分)、そういった意味で「いらない子」にすることは出来ないんだと思う。

 

まあ、味を求める場合もあるから「存在意義が皆無になる」と言うのは少し言いすぎかもしれないけど。

そもそも「毎日同じ味があると飽きる」と思っちゃう時点で味に執着はあるんだよね。そういった古典的な欲求を壊しに完全栄養食ってあるんじゃないかなと思うんだけど、結果として「味」だとか割りと根本的に無駄なものを否定するには時間がかかるのかもね。

そう考えると、コンビニなどにある既存の商品を置き換えるというよりは、宇宙食とか非常食的な役割のほうがこれから強くなるのかな。まあよくわからないけど。

 

どちらにしても、一度試すに越したことはないと思うし、こういったものがあるんだよといったことがもっと認知されると嬉しい。特に栄養が明らかに偏ってるものに毎日嫌々課金してる人は是非試食を考慮すべきだと思う。栄養的にもコスパ的にもかなりアドなので。