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テイラー・スウィフトの投稿は民主党を優位に回すか

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歌手のテイラー・スウィフト中間選挙に向けて初めて政治的なコメントをしたことで話題になった。日本語訳はこっち↓

www.huffingtonpost.jp

インスタグラムの投稿によると、テネシー州民主党候補であるPhil BredesenとJim Cooperに、それぞれ上院下院で投票するらしい。

そして投票の決め手になったのは(特にPhil Bredesenについては)LGBTQの差別解消やマイノリティの援助らしい。

 

多分ちょっとでも感くぐりやすい人というか懐疑的な人だったら、そこまで捻くれてなくても「誰がカネを払ったんだ?」と疑問に思うだろう。そしてそんなことを言ってる人はあまりいないので、もしかしたら自分が捻くれすぎてるだけかもと勘違いしてしまう。

だが、僕も全く同じ気持ちだ。誰がこのキャンペーンにカネを払ったんだろう。

この投稿でスウィフトが批判しているMarsha Blackburnという下院議員は、テネシー州 中間選挙そこそこ優位にいるらしい

42%の支持を受けているPhil Bredesenに対して50%の支持を受けているMarsha Blackburnなのでまあなかなか難しい。そもそもテネシー州はブッシュ・マケイン・ロムニー・トランプと共和党を支持し続けてきた真っ赤な州なのだ。この状況を巻き返す方法など、セレブリティに頼み込むくらいしかないのかな、と想像できる。

 

ちなみに下院で推薦しているJim Cooperという候補だが、投票記録を見る限り愛国者法・イラク戦争NSAのスパイ活動という過去20年の過ちスターターパックの全てに賛成してきた、アメリカのみならず世界を駄目にする腐敗民主党議員だ。

2008年の選挙の際に国民健康保険の是非の議論をしたときには、Cooperのあまりにも近代的というか退廃的で保守的なリフォームに流石のヒラリー・クリントンも反対したという(今となっては都市伝説ものだが、当時のヒラリーは強制医療保険に前向きだった。2016年選挙ではトランプが保険にやや賛成の意を示し、ヒラリーはそれを笑って蹴った)。特徴的なウォールストリートにべったりしてる民主党議員としか言いようがない。

そんなのたくさんいるから普通じゃんと思われそうだが、そもそもこのスターターパックに賛成してる多くの議員が未だにのうのうと在籍してる事実のほうがおかしいのだ。

スウィフトはBlackburnの投票記録をもとにいろいろ批判しているわけだが、つまりどのようにして候補の投票記録を確認するのか知っているのだろう。もっというと、彼女がJim Cooperはどういう人物なのかわかって言ってると僕は確信している。

なんというかカネの匂いしかしない候補なのだが、このような人物を支持すると表明して若者に投票せよと激励されても、なんかキナ臭い感じしかしない。

 

もちろん極論でしかないが、もしここまで書いた文章が百万人の人に読まれたとしたら、何十万人という人が僕の意見に概ね納得すると思う。おそらくは、僕が今書いた文章を読む以前に自分で出した結論で全く同じ感想が出来上がってる人も少なくないはずだ。

それなのに同じような声をあまり聞かないのは、過剰なポリコレ意識があるからではないか?

ポリコレというのは一種の呪文みたいなもので、具体的には”私はマイノリティを支援します"”いかなるジェンダーアイデンティティにも差別しないと誓います”と前置きを書くだけで呪文が発動し、その意見に逆らうものはどんなにまっとうなことを言おうと「反ポリコレ」という理由だけで論破されてしまう。

この発言に関する何かしらのネガティブなレスポンスをした場合、民主党候補を支持する人に反対した→民主党の反対は共和党→例の共和党候補は反LGBTQで反男女平等→よってお前は差別主義者、といった思考回路で殴られるのがお決まりのパターンなのだ。だから堂々と反対するのは論理的に正しかろうが"仕組み"的に間違ってるから間違ってることとされる。

このポリコレ意識が蔓延している間は"差別反対”を全面に出している人に対して些細な疑問を投げることは許されないので、必然的にスウィフトにネガティブな反応を公に見せている人は実際よりも少ないはずだ。

 

本題に入ると、このスウィフトのムーブは民主党的に見て正しいものだったのか、ということが疑問に残る。

これがどう話題を呼ぼうと、中間選挙や2020年の選挙で民主党を優位に回さないと意味がない。どこからどこにカネが入ったのか知らないけど、DNCもスウィフトも相互メリットがあると踏んでこの行動に出たわけだから、民主党的にも自身が優位に回ったかを分析する必要は大いにある。

結論から言うと、少なくとも中間選挙民主党議員を上手くアピールすることはできないと思う。もしかしたらスウィフトが推薦した二人の候補の支持率は上がるかもしれないけど、他の州ではあまり良い方に回らないだろう。

この手のセレブリティが前に出てポリコレ論を説教する姿に多くの人々はうんざりしている。一番わかりやすいのは16年の大統領選で投票直前に出てきたビヨンセだが、成金タレントが"差別反対!""差別反対!""差別反対!"と御託を並べても、ほとんどの人は差別以前にカツカツの世界で生きているので心に響かない。

こういう連中に限って、差別反対とセレブに言わせて庶民を扇動する裏で汚いカネを動かしている。成金貴族がカネをばら撒くはずがないので、庶民に寄り添うような顔をしている割に彼らが提唱する経済政策や社会政策は庶民に厳しい。

アメリカ国民の中流階級はちょっとずつポリコレの呪文のバカバカしさに気づいているし、それが初めて数値として反映されたのが16年選挙なのだ。

 

DNCは、ここ2年で何を反省したのだろうか?僕はてっきりトランプの勝利を見て戦略を見直したのかと思ってたけど、もしかして全部ロシアとプーチンのせいにして考えるのをやめちゃったのかな?

セレブにポリコレ主義を代弁させることこそがアメリカを分断する要因の一つだ。事実、セレブの寄せ集めに"I'm with her"と言わせたヒラリーはかなりの国民を苛つかせた。今回のスウィフトのパフォーマンスによって、多くの若者が白けた気持ちになったのは確かだろう。

スウィフトの真意は知らないけど、差別反対なんて何百番煎じだよって感じだし、これはDNCから見たらあまりいい一手ではないだろうなあと思う。

 

これに関して日本人である僕ができることなんて目を細めて対岸の火事を眺めるような気持ちで今後の動向に注目することくらいしかないのだが、それが対岸の火事で済まされないから面倒くさい。