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米朝首脳会談の行方を予想する

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2018年6月12日の今日、”””歴史的な”””米朝首脳会談シンガポールで行われると予想されている。

この記事を書いている今は正確には12日の深夜だが、僕が起きる頃にはトランプと金正恩が実際に面と向かって協議をするだろう。これが始まる前に、この首脳会談の行方を予想しておく。

 

僕の予想では、

  1. 実際に会談は起こる(片方が唐突にバックレる、みたいなハプニングはないということ)
  2. 北朝鮮が核・ミサイルを放棄することに同意するが、どの程度なのかをあやふやに濁す
  3. アメリカは経済制裁を部分的に解除すると約束する。長期的には北朝鮮に投資をする可能性をチラつかせる

くらいの面白くない会談になると思う。しかし会議が終わって1年以内、もしくは数週間くらいで以下のことが起きるだろう。

  • 北朝鮮アメリカの要件をある程度忠実に守る
  • トランプ側が突然合意を辞めると言い出す
  • また朝鮮情勢が悪くなる
  • 場合によっては日本の安全保障における重大な危機になる

 

少なくとも明日起こることについてはだいたい予想がつく。もうトランプと金正恩シンガポールのLHL首相と個別にあっているので、ここに来てバックレるほうがリスクが高い。両者もそんなブラフを噛ますことはない。

そして北朝鮮が核を含む大量破壊兵器を”すべて”放棄する未来は到底想像できない。昼間のワイドショーが説明するように、アメリカはこういった駆け引きで何をしてきたかを金正恩が知らないはずがない。

一度会談がご破算になったが、その理由の一つにジョン・ボルトンの「リビアモデル」失言がある。

金正恩アメリカの外交政策を知っている。込亀に銃をあて「お前の武器を捨てろ」と言い、無事武器を放棄したらその場で撃ち殺すのがアメリカの外交だ。これはリビアでもイラクでも証明されている。

だから金正恩大量破壊兵器を”すべて”捨てることに同意するとは思えない。核を放棄するということは、白旗を挙げ殺される準備が整ったことを示す。合意の内容はすべてを捨てる”努力をする”とするか、”大半の”大量破壊兵器を捨てるとゴニョゴニョしたものになるだろう。そしてその見返りとしてアメリカが経済制裁を部分的に解除する、といった条件がついてくる。

少なくとも2018/6/12を堺に朝鮮情勢が一変して平和が訪れる、ということはありえない。もしも金正恩が核を全てアメリカに渡すことに同意したら、金正恩は大馬鹿野郎ということになる。

 

問題は明日以降の状況だ。

僕はトランプが明日の合意を真剣に捉えてるとは思ってない。そして金正恩もそれを狙ってトランプとの会談を再度申し入れた可能性が高い。だから玉響の平和が訪れたとしても、またすぐに今と同じような、もしくは去年の4月頃の朝鮮情勢に戻ると予想する。

何でトランプを信用していないの?という疑問が残るが、ここでイラン合意が出てくる。

トランプは5月にイラン核合意を離脱すると宣言した。こちらの合意は、オバマ政権時代にアメリカと他5カ国がイランへの経済制裁を解除する代償としてイランの大量破壊兵器放棄及び各施設へIAEAが自由に視察できるよう約束した案件だ。

この合意の素晴らしいところは、アメリカとしては何一つ失うものがないものにイランが合意したことだ。アメリカが経済制裁を解除する事によって失うものはない。それに対し、イランは絶対的に周辺国に威張り散らすことが出来る最大の武器を失ったのだ。完全にWIN-LOSEである。

アメリカに対してプラスでしかないこの合意をトランプが離脱すると聞いた時、僕は正直耳を疑った。トランプの声明を聞いたが、結局何故核合意を辞める決断に至ったのかが全く説明されていなかった。

 

思うに、トランプもそうだが、アメリカの政治家は対して平和(ここでは戦争の対義語として)に興味が無いのでは、と考えている。

ここまで反戦主義を掲げる政治家が多いのに中東での戦争が終わらない背景には、政治と軍需産業の強い結び付きがある。

戦争をしている方がカネになるし、カネになるから戦争をやめられない。イランだって、イスラエルと戦わせたほうが儲かるし、あわよくば石油や天然資源をハイジャックしてボロ儲けすることが出来る。戦争は一般市民からしたら地獄だが、エスタブリッシュメントから見たら宝の山なのだ。

そして中東の戦争でアメリカ本土が戦場になったことはない。だから余計にアメリカの有権者が全員口を揃えて真の意味での反戦主義を唱えることはないし、危機感が麻痺してしまう。

アメリカの政治家が平和に無頓着なのはこういった背景から来ている。トランプ政権はこういった欲望が丸見えなので、圧倒的に合衆国側にメリットがあるイラン核合意だって好きなように抜ける。

 

平和に興味がないトランプ政権と金正恩が合意を結ぶメリットはあるか?というと、僕はあると思う。

少なくとも国の豊かさで見たら最底辺の北朝鮮からしたら、数ヶ月だけでも生き延びる術があるに越したことはない。もしも少しでもアメリカ資本が流れてくるとしたら、それはそれでもっと嬉しい。もちろん反米プロパガンダをテレビで流して、アメリカ資本が流れてきている事実は適当に濁せばいい。

そして核を実際に放棄する/放棄しないという決定が、トランプが合意を放棄する直接の原因にはならない。これはイラン核合意で証明されている。

だから適当に合意をしておいてある程度おとなしくしていれば暫くは延命できる。

 

アメリカ側は軍需商売としてちょうど良さそうな時期に適当な因縁をつけて米朝合意を離脱すると言い出すだろう。

もう一度いうが、トランプは反平和だ。今回の合意だって中間選挙に向けたパフォーマンスで、11月までこの実績を誇張して自慢するに決まってる。

もちろん北朝鮮はまた牙を向けて核開発を進めるだろうし、場合によってはまた去年の春のようなミサイル実験の繰り返しが始まるかもしれない。

よって今回の首脳会談が多くの人が言うような”歴史的な”サミットとなるとは、残念ながら今の段階では断言できない。

 

この件で一端の無職である僕の生活に何かが起こるとは考えにくいが、ある程度予想をしておいて損はないかなと考えている。

あまりテレビのワイドショー映えする予想ではないと自覚はしているが、北朝鮮アメリカの根本的な価値観に変化がない限り、現状はあくまで保留されるだけだと確信している。